空色ホイッスル



―――……



部員がみんなロッカールームに戻ったのと忘れ物がないのを確認すると、荷物を持って私もベンチを後にした。



それにしても、ディフェンダーから真逆のフォワードに転換してきた一ノ瀬くんすごかったな。



ハットトリックまで見せられたらもう何にも言えないよね。



私の中でハットトリックの存在は漫画の中だけだと思ってたからな……。



まさか生で見られるなんて思いもしなかったよ。



今度はいつあの一ノ瀬くんのプレーが見られるのかな?でもディフェンダーをやってた頃も見て見たかったな。



なんて……全然知らない人のこと何こんな好きな人みたいに考えてんだろ。



もし誰かにこんなこと話したら笑われるだろうな。



「吉岡さん!」



後ろから急に私を呼ぶ声。その声は一度も聞いたことのない声だった。





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