俺ら参上ッッ!!


「え!?なんで会長と副会長がいるの!?」

「キャー!!
会長と副会長ー!!」


今度は私の悪口じゃなく、二人への黄色い声に変わった。


「お前ら聞いてんのか…」

「話聞いてねーな、こりゃあ…」


教室がキャーキャーうるさくて、私は耳を塞いだ。


「今年からよろしくな!柊、宮内!」

「はい」

「うっす!」


え、どういうこと…??


「みんな聞け!
今年からこの3年2組に、会長の柊と副会長の宮内が加わる!」

「「えぇぇええええ!!!?」」


ど、どういうことなの!?

二人はあまりの人気ぶりと頭の良さで、一年の後半からクラスに入るのが禁止され、特別教室になっていた。


「だけど、お前らがあまりにもキャーキャー言ったら、またこいつらは特別教室行きだ」

「それはやだ!」

「私頑張るー!!」


クラスはみんな嬉しそうだった。

な、なんなのこれ…
私夢見てるの…??

ただでさえ遠くて見ていただけの人と今日話せたのに、同じクラスだなんて…!


「ほら柊、宮内
お前らの席はあそこだ」

「どっちに座ってもいいんですか?」

「おう、もちろん!」

「うっしゃ!」


二人はだんだん私に近づいてきた。
そして、私の前まできて


「よろしくな、ひかり!
オレお前の前の席!」

「よろしくひかり
俺はお前の隣だ」


クラス全体がざわついた。


「なんか文句でもあんのかー??」

「ないよな?お前ら」


二人はみんなに睨みをきかせた。
そしたらみんな視線をそらして前を向いた。

さすがだ…やっぱり!


「やーっとここまで来たな、恋一」

「おう、だな」

「でもこれからだ」

「おう、やってやるぜ」


何を言ってるんだろう…??

私はよくわからないまま、二人と同じクラスで一年を迎えることになった…



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