先輩は狼男?!
*story1*

先輩


「馬鹿やろう!またか、望月!」 
「すっ…すいません…」
「何度言ったら直せるんだ?この書類ミス。」
「でも…部長…。」
「でもじゃないだろ!!言い訳する暇があったら席に戻ってやり直せ!」
そう言われ書類をなげつけられた。
私は望月 羅々。20歳のOLです!

毎日のように怒られてる私…
だいたいさ、こんなに怒らなくてもいいのに。
部長も短気なんだから…

「まーた怒られてる笑」
この声は…大葉さん…?

大葉 叶人さん。私の先輩。
今日も暑いのにワイシャツの袖をまくっている大葉さんが素敵に見える。
かっこいいな…

「え、ちょっ、きいてるー?」
「あっ!はい!」
「ぼーっとしてたらまた部長に怒られるぞー?ほら、部長睨んでる。」
大葉さんに言われたとおり部長の方をみると
すごい顔で睨んでる。

…こわいー!

「すいません…ありがとうございます。」
「どういたしましてー♪じゃぁガンバです!」
「はい!」
そう言って大葉さんは自分のデスクに戻っていった。

かっこいい…うん、かっこよすぎる!
あんなキラースマイル、されちゃったら
仕事がんばるしかないなぁー。
よし、かんばろ!
…っていざデスクの前に座ると
やっぱり…だめだぁ…
やる気が……
さっきのやる気はどこにいったのー…

結局書類には手をつけずに昼休みなってしま
った。
お昼を食べようと社員食堂の売店に向かうと
大葉さんがいた。
大葉さんのまわりにはもうすでに人だかりができていた。
「ねぇー大葉君仕事のことで二人きりで話したいな…」
「今夜あいてる?」
先輩たちが次々と口を開く。
「ごめーん!今日は先約がいるんだ。あと、仕事のことはあとでで!」
大葉さんは仕事も頭も顔も全部完璧。
何もいうことがない完璧王子様。
だから、昼休みにはモテモテ。

私は人だかりをなんとか通り抜け、
売店でパンを買った。
そのパンを食べながらデスクに向かう。
「はぁー…」
自然とため息がでる。
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