先輩は狼男?!

残業


昼休みも終わり、しょうがなく
パソコンに向かう。

「望月?」
声がする方に振り向くと大葉さんがこっちへ向かってきた。
「大葉さん!どうしたんですか?」
「これ、書類の内容やりやすいようにまとめたからさ使ってよ。あと、これは…」
いきなりもう少しで顔がつくんじゃないかってくらい顔が近づいてきた。
「えっ…えっと。」
頭が真っ白になる。
自分でも顔が赤くなるのがわかる。
「うわっ!…ごめんっ///おれ、目悪いから…。」
確かに、パソコンやってるときとかは眼鏡つけてるもんね。
「ごめんね?大丈夫?」
「はい。大丈夫です///」
「じゃあ、頑張って!」
大葉さんが作ってくれた書類のまとめに目を通すと
完璧でなおかつ細かいところまで正確に書いてある。
そのまとめのおかげで書類はもうほぼゼロに近い。後もう一息!
がんばるぞー
「進んでるか?望月」
部長!?
「はい…」
「じやぁ、これとこれも」
やっとゼロになりかけた書類のうえに更に倍の書類が。
「これって…」
「プレゼントだ。ははは!せいぜい頑張れよー。じゃぁ、お先にー」
「そんなーて帰りたいー部長のバカぁ!」


倍の書類も何とか半分まで終わると
オフィスには私だけだった。
さみしいな…

気晴らしにでも自販機にコーヒー買いに行こー。
今日は会社泊まりかな…
おわらなそう…

書類のことを思い出すだけでも
自然とため息が出てくる。

「はぁ……」

コーヒーも飲み終わって
渋々とデスクにもどる。

あーあーこんな時に大葉さんがいたら
やる気もでるのに。

ガチャ…
ドアが開く音がしてドアの方を向くと
「あれ?望月。」
大葉さん!?
「残業?」
「はいそうです…」
「そっか。俺も。」
出た。そのキラースマイル。
やっぱりかっこいい。
「でも、今日は先約があるって…」
「あぁ、先約は残業。」
「てっきり彼女かと…」
うわっ、なにいってんだろ私…
「俺、彼女いないよ?仕事で忙しいし」
「そうなんですか」
でも、彼女いないんだ!
「ヤキモチ?」
「えっ!いやいやそんな…あはは…」
「ははっ!まぁいいか笑」
「あははー…」
「じゃぁ、やりますか?」
「そーですね♪」

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