二重人格神様~金と碧の王~
「…ルーテルさん…」
「あなた達が…自由に生きているのを見ると…うらやましく感じと同時に、嫉妬を感じていたわ…だから、貴女を殺めて…わたしも落ちるの」
起き上がり、転がった剣をもつ。そのまま、私達に向ける。
「ルーテルさん…」
「もう、引き返せないの!!なにもかも、なくなればいいのよ!そうすれば…そうすれば…私は…自由になれるものっ」
「ルーテル。さっきも言っただろ。自由になれと…海鈴に執着するのはやめろ。アイツもこんな事は望んでない。お前に幸せになって欲しいと思っている」
「あなたに、なにがわかるのよ!」
「わかるさ…あいつの気持ちは…誰よりも、わかっている」
そう言うと、グレンさんは私の手をそっと握る。視線はルーテルさんに向けたままだ。
「海鈴は、たとえ半神でも自由に生きて欲しいと思っている。気持ちに答える事は出来ない。だが、あいつはお前の味方だ。だから、何をしても追い出さないでいる。お前を信じているからだ。いつか、海鈴って言う存在から自由になれることを」
「…海鈴様が…そんな、ことを?」
「あぁ」
少し沈んだ顔を浮かべ剣を離す。
「ルーテル…様?」
その様子に事のなり浮を見守っていた老人が近寄り、慌てて剣を拾う。
「ルーテルさま!なぜ、離すのです!!憎い女が目の前にいるのですぞ!グレン様の言葉になど騙されてはいけません!!」
黙ったまま、彼女は離さない。どこか一点を見つめ、その視線をグレンさんにむける。
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