二重人格神様~金と碧の王~

夢なのに、そう思うはいけない事なのに…どうしても、求めてしまう。

『…海鈴さん…グレ…ンさ…ん』

『いのり』

その声に、呼ばれながら夢の中、目をつぶる。

「…ん」

そして、夢の中で眠り、再び目を覚ます。

「……」

そこは夢の中ではなかった。見慣れた天井、大好きな香り、使い慣れた家具。

ここは、私の部屋?今だ重い身体を起こし、周囲を見ればそこは私の部屋に間違いない。

「……」

わたし、確か…倒れた気がする。少し前に目が覚めたのも此処だった。不思議で重い身体を引きずりながら部屋をでた。

それで…それで…痛みに堪えられなくなって…そのまま崩れたんだ。そしたら…グレンさんの声が聞こえて…

「…あっ」

そこで、全てを思いだした。そうだ、あのまま倒れて、グレンさん姿を見て安心してしまった。


そこから記憶がないって事はまた、眠ってしまったんだ。

でも…グレンさんはどこに行ったんだろう。

そう思い、冷静に周囲を見渡せば足元の近くでベッドに伏せる人影が見えた。

夜でよくわからないけれど、それが誰かなぜか分かった。そして、それが、どっちか…も。


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