二重人格神様~金と碧の王~
「グレン…さん?」
覚醒したせいだろうか。前は目を見て判断しないとどっちか分からなかった。でも、今はよく分かる。
この、雰囲気というか…溢れ出すエナジーが海鈴さんとは少し違うから。
布団から出て、ベッドの上を這い蹲る。そして、彼の目の前で名前を呼べば肩がピクリと動く。
「…あ」
「…ん」
身体が起き上がり、目を擦りながら顔をあげる。そして、目があった瞬間、思った。
やっぱり…グレンさんだ…
「グレン…さ…んっ」
「んっ…あぁ、いのり…やっと、起きたのか?」
擦っていた手を離し、そのまま私に手を伸ばす。頬に触れた手はそのまま髪の毛にふれ笑みをこぼした。
「よかった。もう三日も寝込んでいたから、心配した。具合はどうだ?」
その声は、とても優しい。グレンさんなのに海鈴さんのように優しい声。
「あ…はい。少し身体は重いですけど…起きていられます」
「そうか」
呟きベッドに腰かけると、肩に手をおき、そのまま引き寄せ私を抱きしめた。
「あっ」
久しぶりにその腕に抱かれ、全身が震えた。