[完]バスケ王子に恋をして。
「奈未は?」
「私は……友達と来てるんだ」
「そっか……」

しばらくの沈黙……。

とても気まずい……。

なんて思っていると……

「奈未の友達に会っていい?」
「……へっ!?」

とんでもないこと言い出しましたね咲羅さん……。

「いいけど……なんで……?」
「んー……デザインのモデルとして……?」
「あー!!そういうことね!!なら、大丈夫だと思う」

私達は葵が待っている部屋に向かう。

いいとは言ったけど……葵失神とかしないよね!?

大丈夫だよね……!?

ーガチャッ

なんて思いながらも扉を開ける。

「あ、奈未遅かったねって……」

だんだん小さくなっていく葵のボリューム。

「……隣の人誰?」

私に首を傾げて聞いてくる。

まだ咲羅変装しているからわからないのか……。

「あー……この人はね「この顔見たらわかる?」

私の声を遮ってサングラスとキャップを取った咲羅。

「……え……えぇ!?……え?……えぇ!?」

おかげで葵は大混乱……。

「な……なんで……咲羅が……!?」
「ごめん……咲羅私の親友なんだ……」
「えぇ!?」
「それでさっきそこでバッタリ会っちゃって……」
「えぇ!?」

本当に葵はパニック状態で口に手を当てたまま……。

なので……今までのことを一通り話すと……

「……なるほど……そういうことね……」

やっと理解してくれたようだ……。

「あ、咲羅は座っていいよ?」

そういうと咲羅はストンとソファーに座った。

「私奈未が咲羅と親友なんて聞いてないんだけど!!」
「ごめんごめん……今度説明するから……」
「じゃあ歌って!!」

と、なぜか歌うはめになって私は葵が選曲した歌を歌った。

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