[完]バスケ王子に恋をして。
「私も持つよ」
「いいって。俺が持つって言ったし」

夏恋ちゃんが届かないように彼はカゴを上に上げる。

「でも…私の仕事…」
「いいから。女の子はこんな重いの持たなくていい」
「…うん…。ありがと」

夏恋ちゃんは諦めて彼にカゴを持って行ってもらった。

「誰?」

咲羅が夏恋ちゃんに聞く。

「増岡日向くん。私と同じクラスで席が隣なの」
「バスケやってるの?」

私も聞いてみた。

「うん。すっごく上手いの!!クラブチームに入ってたって言ってた」

夏恋ちゃんが目を輝かせながらそう言った。
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