恐怖短編集
「美由紀……っ! 美由紀が」



声にならない声で、東夜が必死にそう言う。


「美由紀?」



孝は眉を寄せて東夜へ近づくと、そこには小さな女の子が一人、蒼白顔でグッタリと横たわっていた。


孝は思わず息を飲み顔をそむける。


女の子の息がないのは一目でわかった。



「東夜、この子は……」


そう呟き、そういえば東夜の家に行った時、女の子の写真が何枚も飾っていた事を思い出した



誰の子だよ、と面白半分で聞いたが、東夜は何も答えなかった事がある。


「妹か?」


もしかすると、という思いで孝は聞いた。


「あぁ……」
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