恐怖短編集
私は、誰もいない電車の中、記憶を辿る。


その後、何がおきたのか覚えていない。


思い出そうとすればするほど、記憶の扉は固く閉ざされ、激しい頭痛が襲ってくる。


「私は、ここで何を?」


電車の中を見回してみる。


椅子からはバネやスポンジが飛び出し、車内のあちこちがサビで茶色くなっている。


車両と車両のつなぎ目はなく、そこにはポッカリと外へと通じる空間が開いているだけ。
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