*ミーくんの好きなひと*

  
***


「西野さん、ちょっといい?」
 

体育の授業が終わって更衣室に向かってる途中だった。
 
私の名前を呼んだのは、隣のクラスの背の高い男子。


「なに?」
 

立ち止まって見上げると、彼は頬を赤らめて周りを見回した。


「ここじゃちょっと……」

「萌、あたしら先に行ってるから」
 

気を利かせたノゾミとマキが、彼を観察するように眺めながら歩いていった。


「で、なに?」
 

早く着替えたいんだけどなぁ。
 

そう思いながら、正面でもじもじしている彼を見上げる。
 


サッカー部のレギュラーな上にわりと整った顔立ちをしていて、女子から人気がある男子だ。
 
その彼が耳まで赤く染めて、ぺこりと頭を垂れた。


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