てのひらを、ぎゅっと。
卒業式の後の最後の授業も終わり、今はみんな自由に記念撮影。
寂しいのか、泣いてる子もいれば、小学生みたいにわいわいとはしゃいでいる子もいる。
私は泣くわけでも笑うわけでもなく、ただその様子を眺めていた。
「梨帆ちゃん」
しばらくそうしていると、私は誰かに声をかけられる。
パッと後ろを振り向くとそこには、少し寂しげな笑みを浮かべた、心優のお母さんがいた。
あ………そうだ。
心優の卒業証書と写真を渡さなきゃいけないんだった。
すっかり忘れてたや。