てのひらを、ぎゅっと。
「あ、ごめんなさい。渡しに行くの、遅くなって………」
「ううん、全然いいのよ。それより、梨帆ちゃん………ありがとね……」
「え?」
「心優の卒業証書、頼んでくれたの、梨帆ちゃんなんでしょ?」
あ………。
「本当にありがとうね………。心優もきっと、喜んでるわ……」
目を細めて、愛しそうに写真の中の彼女を見つめる心優のお母さん。
「そうだと……嬉しいです。だって、心優の願いですから……」
「え?」
「あの日心優からの手紙、読んだんです」