俺の素顔、知りたい?
鞄を持ったままドアへ向かうと、私の前に立ちふさがるように並ぶ女の子達。
「な、何でしょうか……?」
その威圧感にビクッとしながらも言葉を発した。
するとリーダーらしい女の子が口を開いた。
「恭汰のことに決まってるでしょ?ついてきてちょうだい」
それを合図に他の女の子達が私の周りを囲んだ。
え……!?
驚く暇もなく周りを固められて私は完全に逃げ場を失った。
「あの、どこに行」
「黙ってついてきて」
そんな低い声に、私は黙るしかなかった。