魅惑のハニーリップ
 司会進行の人がマイクの前に立ち、話し始めようかというところで、会場の入り口がそっと開いた。
 あわてて入ってきたのは……宇田さんだった。

 間に合って本当に良かった!
 宇田さんは私と目が合うと、薄っすらと微笑んで静かに着席した。

「なんとか間に合ったな」

 走ってきたのか、少し息を乱し気味に宇田さんがポツリと呟いた。
 そして、そのあとすぐに新郎新婦の入場が始まった。

 さっきのチャペル同様、純白のドレスに身を包んだ佐那子さんが綺麗だ。
 今度は披露宴だからか、ふたりともあまり緊張の色は無く、来賓に笑顔をふりまいていた。
 滞りなく披露宴も行なわれ、すべて予定通りにプログラムが進んでいく。

 そして、宇田さんのスピーチの順番がまわってきた。

 司会の人に紹介され、宇田さんがマイクの前に凛と立つ。


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