魅惑のハニーリップ
 甘いもの好きな私にとっては至福の時間が訪れた。
 佐那子さんがチョコアイスで、私がイチゴアイスをオーダーした。

「佐那子さんでも、こういう甘いのも食べるんですね」

「食べるよ。チョコ大好きだもん」

「それにしては、佐那子さんは全然太らないから羨ましいです」

「こればっかりは体質なんだけど。でもね、この歳になるといろいろ努力しないと大変なことになるのよ?」

「そうなんですか?」

「そうそう。シミとかシワとかヤバい年頃なんだから」

「え、全然大丈夫じゃないですか!」

 佐那子さんがそんなケアをしているなんて、想像がつかない。
 いつもすごく綺麗で、実年齢より相当若く見えるのに。

「それにね、男はきっと遥ちゃんみたいに可愛らしい子のほうが好きなのよ」

 それ、佐那子さんが言っちゃうと説得力がないです。
 私と佐那子さんだったら、絶対みんな佐那子さんにいくと思いますから。

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