魅惑のハニーリップ
「う、宇田さんはビールですか?」
「……ああ」
目が合ったのに、なんだかそのまま逸らしづらくて、気が付けば私から宇田さんに話しかけていた。
宇田さんとは以前にも、こうして何人かで飲みにきたことがある。
今みたいなのは、前にもしたやりとりなのに。
なぜか今日は彼の雰囲気が違う気がした。
「遥ちゃんは酒が強くないんだから、一杯だけね。あとはソフトドリンクにしなきゃダメ」
にっこり笑いながら宇田さんが説教臭く言うのも、いつものことだ。
「大丈夫ですよ、遥ちゃん酔ったら俺が送っていきます」
隣にいた和久井さんが、宇田さんの言葉を聞いて割って入ってきた。
「それが一番危ないんだよ!」
「え、先輩それどういう意味っすか?」
「そういう意味だよ! それしかないだろーが!」
斜め前にいる和久井さんのことを、手元にあったメニュー表で宇田さんが軽くはたくフリをする。
「俺、そんなに危ない男じゃないっすよ!」
笑いながらも、心外だとばかりに和久井さんが宇田さんに反論する。
そして、違うからね、と私のほうにバツが悪そうに微笑んだ。
「……ああ」
目が合ったのに、なんだかそのまま逸らしづらくて、気が付けば私から宇田さんに話しかけていた。
宇田さんとは以前にも、こうして何人かで飲みにきたことがある。
今みたいなのは、前にもしたやりとりなのに。
なぜか今日は彼の雰囲気が違う気がした。
「遥ちゃんは酒が強くないんだから、一杯だけね。あとはソフトドリンクにしなきゃダメ」
にっこり笑いながら宇田さんが説教臭く言うのも、いつものことだ。
「大丈夫ですよ、遥ちゃん酔ったら俺が送っていきます」
隣にいた和久井さんが、宇田さんの言葉を聞いて割って入ってきた。
「それが一番危ないんだよ!」
「え、先輩それどういう意味っすか?」
「そういう意味だよ! それしかないだろーが!」
斜め前にいる和久井さんのことを、手元にあったメニュー表で宇田さんが軽くはたくフリをする。
「俺、そんなに危ない男じゃないっすよ!」
笑いながらも、心外だとばかりに和久井さんが宇田さんに反論する。
そして、違うからね、と私のほうにバツが悪そうに微笑んだ。