狼系王子とナイショの社内恋愛


「最初は、自分とは関係ない事でここまで傷ついてる子を見たのが初めてだったからかとも思いました。
でも、高橋さんと話しているうちに、そうじゃないって気づきました。
同情だとかそういう事じゃなく、気になってる自分に」
「気になってるって……」
「最初、噂されてる俺をかばってくれたって勘違いした時から気になってはいたんですけど、その時は正直に白状すると軽い気持ちだったんです。
失礼ですけど、ちょっと話しかけてみて俺に興味があるようだったら付き合ってみるかなってくらいの。
佐々山課長との事で弱味を握っているのもゲーム感覚で楽しかったし。
でも……そんな気持ちはすぐに消えました」

そう言った結城さんが、わずかにつらそうに顔を歪める。

「知れば知るほど高橋さんに興味が湧いて、惹かれていく自分に気づきました。
そんなの初めてだったから戸惑って、でも、楽しくて。
だけど、一緒にいればいるほど高橋さんの佐々山課長への強い気持ちを見せつけられて……悔しく思いました」

結城さんは視線を伏せたまま続ける。


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