こっち向けよ





パタンと勝手にドアは閉じ、世界から遮断されたように雨音が遠くへ行く。



「はぁ…はぁ…」



彼女の荒い息とポタポタ滴る水の音ばかり大きく聞こえる。



俺はリビングへ続くドアの前に立ったまま。



まばたきすら忘れた。



「つ…津川くん!!舞がッ!!…はぁ…はぁ…」



彼女から言葉を投げかけられて、体が硬直から解けた。



「関根!?」



彼女は舞の親友、せきね みうだった。





< 60 / 226 >

この作品をシェア

pagetop