手をつなごう
カウンターに突っ伏して、椿はムニャムニャいってる。
泣き疲れたのだろうか?
「大変でしたね。申し訳ないとは思いましたが、聞いてしまいました。」
困った様に、河内が笑う。
「あっ!さっきの・・・とんでもない話を聞かせてスイマセン。」
圭一は、ペコリと頭を下げた。
「イイエ。仕事をしている男は、一度はぶつかるものですよ。ある意味、お疲れ様でした。」
カチンッ!!
グラスを、交わす。
「勝手ですよ。仕事が大事だ。好きなら分かれ!って言うのは・・・我が儘で傷付けましたから。」
「それに気付く事が、大切なんですよ。次に出逢った方を大切に出来るんですから・・・」