エンドロール



「そんなの簡単な話だ。

小宮を殺せない理由があったからだろう。」

「殺せない理由?」

「高城。あれを。」

「はい。」

社長の言葉に高城さんは資料を渡して返事をした。

「これを見ろ。」

「これは…。」

それはとても分厚く論文のように見えた。

試しにペラペラページを捲ってみると文字がギッシリと詰まっており、見るだけでも億劫である。

また、表紙には《免疫細胞活性化の臨床的意義に関する検討》と題されており、私にはその名だけで日本語として認識ができない。

そして、表紙の下の方には弘原海 康生<わだつみ こうせい>と書かれていた。




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