エンドロール
「ここからは推測だが、おそらく薬自体は完成している。
しかも、小宮自身が成し遂げたと考えるのが妥当だろう。」
「まさか…。何故そう言い切れるの?」
「そう仮定した方が辻褄が合う。いいか?厳密に言うと薬自体は完成していたが、研究自体はまだ完全に完成されたものではなかった。」
「薬は完成しているのでしょう?だったら、なんでまだ御堂は子どもを必要としているわけ?」
「考えられるとしたら薬が人間の身体には適合しなかったとういうことだろう。そもそも研究員だった小宮がわざわざ孤児院の職員になった目的はなんだ?」
御堂と小宮は薬と適合する最適な被験体を探していた。
「適合する子どもを探すために孤児院へ行った。」
「そういうことだろうな。」
一人一人多額のお金を出して試していくにはあまりにも時間とお金がかかりすぎる。
だったら、あらかじめ適合する子どもに目星をつけておいた方がよっぽど効率が良いはずだ。
そう考えるといくら得意先とはいえ外部である仙道の孤児院に小宮がいたのも頷ける。
「だが、途中で御堂と小宮の間に何らかのトラブルが起きた。」
「トラブルって?」
「さぁな。単に研究方針の食い違いなのかなんなのか子どもと関わっていく中で小宮に心境の変化があったのかはわからないが、そのときにもう一緒に研究できないと仲違いした。」
そういえば、孤児院へ潜入したときにリンちゃんが小宮先生はとても優しかったと言っていた。
子どもたちと接しているうちに愛情でも芽生えたのだろうか。
「小宮は子どもになんの危害を加えることもなく、ただ失踪した。」