「視えるんです」




「誰かと待ち合わせか?」

「あ、いえ……そういうわけでは」

「じゃ、ちょっとGSの仕事手伝って」




……じーえす?

それってなんだろう? ていうか、先生めっちゃ普段通り。
昼休みのことなんか忘れているかのような、そんな立ち振る舞いだ。

そんなんだから、私もつい、いつもと同じように返事をしてしまった。




「先生、GSってなんですか? お菓子の名前?」

「仕事手伝ってって言ってんだからお菓子なわけないだろう。
ゴーストとスイーパー、でGSだ」

「あ、なるほど。……って、えぇ!? 手伝えって、なんで私が!?」

「なんとなく」

「ちょっ……なんとなくってなんですか!! そんな怖いことに私を巻き込まないでください!!」




幽霊嫌い、怖いって散々言ってるのに、なんでここで私を誘うのっ……!?

これはアレだ、絶対、私が泣きじゃくる姿を見て笑うためだ。 そうに決まってる。




「私、絶対行きませんからね!!」

「来いよ南沢。 本田も来るぞ?」

「え、本田先輩も……?」

「人数は多い方が楽しいだろう? さ、出発出発」




……いや、決して楽しくは、ない。
むしろ、先輩が居るなんて行きにくい。

いやいや、先輩が居る居ないに関わらず、行きたくない。というのが正解だ。

ゴーストスイーパー……退治屋の仕事を手伝えって、つまり、幽霊の居るところに自ら向かっていくってことでしょ?

……もうそれだけでイヤになるよ……。


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