恋愛のやり直し方
入ってくるときに通った正面の扉は大きくて立派なものだったけど、今、私達が出ようとしてるのは、会場横の小さな扉。




受付のある人通りのたくさをんある場所の正反対にあるこの場所は、控え室に繋がる廊下らしかった。




ゆっくりと静かに扉がしまると、一気に中の音が遮られる。

静まり返った廊下には、私とその男だけだった。





「離して下さい。一緒に来た人いますから」



それ以上先に進んでしまったら身の保証なんて無い。

足を突っ張り抵抗する




華奢なヒールは、私の体重と抵抗する力に折れそうに曲がってる。





「はっ?アンタずっと一人だっただろ?探してたんだろ?」



男の口調が一気に変わった。





「探してない!休んでただけ!だから離してよっ」



捕まれた手を振る。
少しも力が緩まないその手は、ジワジワと私に痛みを与える。



「や、やめてっ」



掠れるほど大きな声を出したけど、誰もいない廊下に、虚しく響くだけ。



「っるせーなっ!黙って来いよ」



男が、私を無理やり押し込んだのは、電気も消えた『控え室』だった。
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