恋愛のやり直し方
「でも……それはやっぱり……」




「できれば、この部屋だって誰かの役に立つような使い方されたいと思うんだけど。それが、綾の再出発だとしたら俺は嬉しい。

本当は、綾にあげちゃってもいいんだけど、それじゃあ、考える隙もなく断られるだろ?」




「えぇ。まぁ…」





この部屋への思いを知った今、立花さんがここへ足を踏み入れたくない気持ちが分かる。
そこを押して私を連れて来てくれた。



ふと、祖母が昔私に話した言葉が蘇って来た。







甘えることも救うこと……か。








「分かりました。それじゃあ、お言葉に甘えてお借りします。家賃、滞納しないように頑張らなくっちゃ」


努めて明るい声を出した。

そんな私を見て、ホッとしたような、はにかむような笑顔を作った立花さん。




「じゃあ、さっそく引越しだね。それから、手続きは俺の知り合いが全てやるから。なるべく元旦那とは接触しない方がいい。

綾の話からすると、綾に執着してるみたいだから」
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