恋愛のやり直し方
自嘲気味に笑う立花さんが悲しくて、淋しくて掛ける言葉が見つからない




「ってトコで、綾に慰めて欲しいんだけど」




グッと身を寄せてくる立花さんの行動が早すぎて、逃げるのが遅れた。



ギュッと腰に回された手。


「た、た、立花さん!やめてください!」



「うん、止める」と言いながら一ミリも動かない。


モゾモゾと脱出を試みると、ギュッと腕に力が込められ、さらに密着してしまうことになってしまった。






「あと1分このまま……」


掠れた男の人の声には色香がありすぎる。そしてズルい。

抵抗する気がすっかり削がれてしまった。





「ありがと」

そっと私から離れていく立花さん。
触れていたところが、涼しくなる。




「ってワケあり物件なんで、格安提供しますよ。どうですか?お客さん」




おどけて不動産やみたいな言い方。
だけど、そんな事に甘えていたら、自立にならないと思う。


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