恋愛のやり直し方
古巣のマンションに向かう途中は、ダンマリを決め込んだ。


友田もそれに無理に話しかけてくる訳じゃなかったので、車内はズーッと沈黙を保っていた。


行先は住所を伝えるとすぐに場所が分かったらしく、ナビすることも不要だった。






徐々に慣れ親しんだ景色に変わっていく。

昨日あそこを離れる時、もう2度と戻らないんだと感慨にふけりながら通った道なのに、次の日に通るとか……自分でも溜息が出る。








「森嶋さん、自転車運んだら着替えてきなよ。ごはん食べ行こう」


「え?」




あの角を曲がればマンションという地点で、突然友田が言い出した。






「ご飯、食べに行こう」





友田は、私と実の関係を知っている。だから、このマンションを引っ越した意味を薄々気付いているハズ。
だから、言葉には出さないけど『祝い』なんだろう。
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