恋愛のやり直し方
グッと友田の喉がなった。


驚いた顔は、思わず可愛いと微笑んでしまいそうだ。



いかん、いかん。




唇を噛んで堪える。



「分かった。長期戦になりそうだから、入って話そ」


そう言って立ち上がり、私を引き起こすと、スタスタと行ってしまった。


その背中を慌てて追いかける。




リビングに入ると、さっき里見さんが友田へと駆け寄ったシーンが蘇る。



チクリと、こめかみが痛んだ。




「座って。コーヒー淹れるから」


なかなか入ろうとしない私にキッチンから声をかけた友田




「あ、私が淹れます」


咄嗟に出た言葉にハッとした。




私、怒ってたんだった。
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