人間ゲーム
「‥なんてな。」
「ウソでしょ!?」
高橋緑が引いたカードはジョーカーだった。
「こう見えても、顔にはでないんだよな~。」
動揺が隠せない高橋緑の前にカードを投げる。
「ど~ぞ、緑ちゃん。」
「いや‥いやだ!私まだ死にたくない!!」
走って教室を出る。
それを追って、狂ったように甲斐聡詞も教室を出た。
「まだゲーム終わってないから、負けたとは決まってねぇのに。」
「たしか途中棄権ってダメじゃなかったっけ?このままじゃ死んじゃう!」
「さがすぞ!!」
急いでクラスの生徒全員が二人をさがしに教室をでる。
「さて、オレも行きますかな。」
誰もいなくなった教室でそう呟きネコバックを持って教室を出た。
そんな時のために追い詰められた時に逃げそうなところを全員知っておいてよかった。
皆走ってさがしている‥、と思うがオレは歩いてあの二人をさがす。