sound village



…英文…ひさしぶりだ。

…ずっと、こればっかり
見てたっていうのに(笑)

懐かしい気持ちすらする。

いよいよ作業に入ろうと
最初のページに戻った時

「佐藤係長。その文書
私がチェックします。
私、神島さんよりも
英語力も法律も長けてます。」

…また、こいつか。

ため息をグッと堪える。

もう、この半年間で
何度目かって程、こいつは
俺と斐川につっかかってくる。
本年入社新卒採用のオンナ。


横槍にコメカミが引きつる。
…気の強いオンナ…

さすがに女性相手に
喧嘩も何もできず…
どうしたものかと
イライラが降り積もる。

流石に、今日はもう限界だ。

…つうか、そもそも
このアマ…

「戻れ。あんたニ課だろ。
これは、うちの仕事なんだ。
君が、心配しなくても、
今の君にできる内容ではない。」

すかさず、佐藤係長の
厳しい指導が入れば、元々
俺たち入社前から折り合いの
悪かった一課と二課だ。

“そもそも、お前たちに
事業統合とか、ムリ
だったんじゃねえの?”等
外野からも嫌味の声が上る。

ヤバい雰囲気だな。

…佐藤係長が、ブチ切れる
寸前じゃないか…

…部長も外出中だし…

何とか場を収めようと
必死に思案を始めた。











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