M√5

部屋の空気が一斉に凍った。


みんなの視線がギターのコードに注がれる。



将人が道具を大切にするのは、誰よりも私たちが知っていた。


彼は練習より、手入れに時間をかける。


いつも、本当に安らかな目をして手入れしている。



そんな彼の……ギターが。


誰かに……切られた……!?


…………誰に……!!




「……ごめん」



再び聞こえた将人の声。


彼の顔は下を向いていて、その表情を読み取ることができない。

< 98 / 154 >

この作品をシェア

pagetop