全ては君から始まった
1 久々の再開

ー2016年 6月

「ーーであるからしてここは...」

暑い...
今年も去年に引き続き猛暑日が続いている。
運悪く窓際しか席が空いていなかったため、クーラーはかかっているもののさほど涼しくはない。
"私立大学だったらもうちょっと設備よかったのかな"そんなことをふと考える。

深澤咲乃 19歳 大学2年生
中学まで幼小中高の一貫女子校に通っていたが、高校受験を決意し、私立大学附属の女子高校に入学。
そこから再び大学受験をし、某有名国立大学に進学した。
趣味は料理とピアノと食べること。
ごく一般的な女子大学生である。

「ーー以上で今日の講義を終わりにする。レポートの期日守れよー」

毎日同じことの繰り返し。
起きてぼーっとして講義受けてバイトして帰ってきて勉強して...
本来なら遊びたいところだが、大学の留学制度を利用するための権利を得るためにTOEICの勉強もしなければいけない。
高校生の頃憧れていたようなキラキラした大学生活は送れていないような気もするが、今はこの生活で十分満足している。
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