0時のシンデレラ
しばらくたって。
「…ありがと。
落ち着いてきたからもう大丈夫」
「そっか」
凛音は顔を男の人の胸からあげた。
「…ねぇ」
「ん?」
凛音は男の人の顔を見ようとした。
だがやっぱりフードを
深くかぶっているからか、
バンドエイドを貼っていることしか
分からない。
「…あなたは誰?」
「俺?んーん…」
「ねぇ教えて」
「…タカ、でいいよ」
「タカ?それ本名?」
「あー…まぁうん…」
「ふーん…
あ、私は…」
「あぁ、知ってるから」
えっ、という声と一緒に
凛音の動きも止まる。
「…何で知ってるの?」
「さぁ何ででしょう」
タカはふっと優しい微笑みを浮かべた。
「あーっと…俺、
そろそろ行かないと」
タカはそう言って、立ち上がった。