賭けで動く恋
笑った私に受け入れると思ったらしく、安堵の表情になった淳さんに、私は始まりの言葉を口にした。
「賭けをしましょう」
「恵実さん?」
結婚の話しから急に話題を変えた事に首を傾げる淳さんから、指輪が入ってるだろう箱を受け取って賭けの内容を説明する。
「3ヶ月一緒に住んでそれでも結婚したいと思ったままだったらもう1度プロポーズして下さい。
もし嫌になったら箱を返すように言う。
どうですか?」
内容を聞いた淳さんは不敵に微笑んだ。
「いいでしょう。敗ける気がしません」
「どうか3ヶ月後もプロポーズを聞かせて下さいね」
肩に顔を埋めて願う私に、淳さんは
「今度は婚姻届も用意します」
と言って力強く抱き締めた。
2人共勝ちか、2人共敗けのこの賭け。
結果はどっち?
