賭けで動く恋
私は昔ながらの日本人体型で少しふっくらしていて美人でも可愛くもないのに。
百合さんならまだ分かるけど……。
首裏を押さえたまま動かない私を百合さんは心配そうに覗きこんだ。
「恵実、大丈夫?あんな変態さっさと忘れちゃいなさいね」
「大丈夫ですよ百合さん。心配しなくても住んでる県が違うんですからもう会うことも無いですし、そうしたら自然と忘れちゃいますよ」
私の返事に「そうよね」と頷いた百合さんは笑顔になって鞄からB5サイズのスケッチブックを取り出した。
「さ、着くまで時間たっぷりあるし、今のうちにデザイン考えましょう?」
「そうですね。帰ったら忙しくなりますね」
同じようにスケッチブックを取り出して、私達は最寄りの駅に着くまで黙々とデザインを書き込んでいった。