封印戦慄映像
「22歳と若いかも知れませんが、パワーだけはありますので!」


「それはそれは頼もしい。魅羅、これで安心だな」


「ええ貴方」


「ゴホッゴホッ」


私がそういうと遮るように陸也が咳払いをし、話を止めた。夫婦は安堵の笑みを交わしていた。


「……ところで、どのような怪奇現象が起こるんでしょうか? 頻繁に出る場所とかあるんですか?」


そんな私達を横目にし、木製の茶托に、そっと湯のみを戻した冬馬が本題に入ろうとした。


「実はこの家屋では出ないんですが、地下室で頻繁に起こるんです。

例えば、複数の丸い光……オーブと言いましたっけ? あれが雪のように浮遊をしていたり、子供の駆け足の音、食器やグラスが割れたり――ポルターガイストが起こるんです。
< 13 / 146 >

この作品をシェア

pagetop