だるまさんが鬼になった
*
ぴちょん、
雫がひとつ落ちる音が木霊する。
「ん……」重い瞼をこすりながら開ける。すると、そこは無人駅だった。
「………なん、で…」
混乱する頭を必死に回転させ、先程までの出来事を整理してみる。
まず、人混みの多い電車にのった。
次に、人の波に押されて大体の人の死角に当たる場所まで移動した。
で、最後に鉄臭い固いモノで後頭部を殴られて…。
ハッとして後頭部を押さえた。
…よし、血は出てないみたいだ。
それにしても、ここは一体どこなんだろうか。駅から出て辺りを見回すと、やっぱり誰もいない。
だけどそこは見たことのある場所だった。
「ここ、隣町じゃん……。じゃあ指定場所は、」
真っ直ぐ歩き、ベンチの後ろへ回った。そこで見上げれば…。
「【場所:ハートの彫刻前】って、ここだよね」
1m程高さのあるブロンズ像。
随分と歪(いびつ)な形をしているけれど、見ようによってはハートにも見える。
さて、問題はどうするか、だ。
私以外に誰もいない。本来活気あふれる都会街だというのに、誰一人いないのだ。
ということは当然、ゲーム参加者もいなうということ。
まさか、私以外参加していない?
「……。」せっかく一時的にも脱・引きこもりしたというのに、なんだこの仕打ちは。
ぴちょん、
雫がひとつ落ちる音が木霊する。
「ん……」重い瞼をこすりながら開ける。すると、そこは無人駅だった。
「………なん、で…」
混乱する頭を必死に回転させ、先程までの出来事を整理してみる。
まず、人混みの多い電車にのった。
次に、人の波に押されて大体の人の死角に当たる場所まで移動した。
で、最後に鉄臭い固いモノで後頭部を殴られて…。
ハッとして後頭部を押さえた。
…よし、血は出てないみたいだ。
それにしても、ここは一体どこなんだろうか。駅から出て辺りを見回すと、やっぱり誰もいない。
だけどそこは見たことのある場所だった。
「ここ、隣町じゃん……。じゃあ指定場所は、」
真っ直ぐ歩き、ベンチの後ろへ回った。そこで見上げれば…。
「【場所:ハートの彫刻前】って、ここだよね」
1m程高さのあるブロンズ像。
随分と歪(いびつ)な形をしているけれど、見ようによってはハートにも見える。
さて、問題はどうするか、だ。
私以外に誰もいない。本来活気あふれる都会街だというのに、誰一人いないのだ。
ということは当然、ゲーム参加者もいなうということ。
まさか、私以外参加していない?
「……。」せっかく一時的にも脱・引きこもりしたというのに、なんだこの仕打ちは。