ダ・ル・マ・さ・ん・が・コ・ロ・シ・タ 【完】
「なにしてんだよ!」
いつの間にか1時間目は終わり、前の席の椅子に腰掛ける小泉。
俺はとっさに携帯を隠した。
「……さては、エロ動画見てたな?」
「ぉ、お前と一緒にすんな!」
「…………」
一瞬の”間”を置いて、
「「ハハハッ――」」
と、ふたりで笑う。
これが、昨日までは3人だった。
「小泉……」
「ん?」
「今日、お前の家に泊まっていいか?」
「は!? 今日は何曜日かわかってる?」
「火曜日」
「明日も学校だぞ!?」
「いいんだよ! 行くからな」
「ま、まあいいけど……」
昨夜とは立場が逆転。
川本くんの死は、それほどの影響力を持っていた。
チャイムが鳴り、クラスメイトが次々と席に着く。
まん中にポツンと空いた席には、2時間目から綺麗な花が供えられた。
みんながそれを見て、悲しみに耐えようとする表情を浮かべる。
この彩られた花瓶があるおかげで、先生たちは授業がやりやすかっただろう。
俺のいる3年4組は、あきらかに昨日までとは雰囲気がちがう教室だった。