七赤村


思わず耳を塞ぎたくなるほどの、不快な得体のしれない音。



それとともに、もう悲鳴とも言い難いほどの、狂った叫び声が響く。




カミサマ、今日は腹から食べてるのだろうか。


そんなことが浮かぶ僕。


でも、体は本能に従順だ。


今にも逃げたしたい衝動に駆られ、恐怖から奥歯がカチカチ鳴り始め、首に一筋の冷や汗がつたう。







ぐちゅ、ぐちゅ、べちょ







その音の不快さは、怖いとか、気持ち悪いとか、そんな言葉では言い表せない。


生理的に、人間として受け付けない音。






ぐちゅぐちゅぐちゅ、べきっ







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