月と太陽
そして、梨子と匡人からは黒のランジェリー。

梨子曰く、匡人が選んだらしい。

「タケルはこういうのが好きなんだぜ」と言うニヤつく匡人に、タケルは静かに笑い、「勘弁してくれ」とでも言いたそうな顔をしていた。

お父さんとお母さんからは、ホワイトパールが一粒ついたネックレスをもらった。

わたしはそれを三日月のネックレスと重ね付けすることにした。

そして、最後にタケル。

タケルは、白いリボンがついた白い箱をわたしに差し出した。

それは、さっきわたしと一緒に買いに行ったものだ。

「これって…」

わたしが戸惑っていると、タケルはリボンを外し、その箱を開けた。

当然、中身は知っているはずなのに、初めて見たかのような感動がわたしの心を震わせた。
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