夏の桜が咲く。


部屋に帰ると

キャンパスの前に座った

実は私がこんなに絵を書くように

なったのは

お父さんの影響だったりする

絵の得意だったお父さんと

あの丘にいって

よく絵を書いていた



この桜の絵を。



お母さんと結婚した時も

よく二人でいっていたらしい

そしてお母さんが好きだった果物

梨 を合わせて

梨桜 私の名前だ。

お父さんとお母さんが好きなものが

合わさった名前だそう。



もう一度私はキャンパスを見た

そして筆を握る

記憶を探り 出来る限り精密に思い出す

繊細に筆を動かし

お父さんの書いた桜に

色を足して行く

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