イジワル王子と屋根の下



「見て見て!犬!かわいいー!触ってもいいですか?」

「……」



まぁ、普段はただのバカだけど。



コンビニへ行く途中、すれ違う人の連れていた犬にそいつはうれしそうに可愛がってははしゃぐ。



(…犬が犬と戯れてる)



そう、こいつは基本バカで、だから男にも騙されるし捨てられる。

バカにされて、こんな俺みたいな男の前で何度も泣くはめになる。



「…犬好きなのか?」

「うん!可愛いよね!」

「……」



そう犬と別れ、コンビニへ向かうべくまた歩き出す。



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