イジワル王子と屋根の下
ー…
その夜、食卓に並べられた夕飯を私と瞬はいつも通り向かい合って食べる。
「……」
「煮物、味薄い」
「…うん」
「魚は焼きすぎ」
「…うん」
「おいバカ」
「…うん」
「……」
お茶碗片手にぼんやりと会話をする私に、瞬は伸ばした手で私の鼻をぎゅっとつまむ。
「ふがっ」
「人が話しかけてんのに流してんじゃねーよ」
「ごめんごめん!ごめんなさい!」
どうやらその態度が気に食わなかったらしく、その目はじろりとこちらを睨んだ。