イジワル王子と屋根の下
ー…
「これでよし…っと」
翌日。時計の針が12時を指す頃、家の中には綺麗に整理された荷物たちと私一人の姿。
平日の真昼間。瞬は今朝もいつも通り仕事に向かって、休みの私は全ての荷物を片付け終え引っ越し業者が来るのを待っている状態だ。
(もうすぐ来るかな…)
そう片付いた自分の部屋をみれば、そこはがらんとした殺風景な景色。
「……」
いくら嫌だと思っても、一度決めてしまったことは仕方ないし進み出さなければならないこと。