イジワル王子と屋根の下
「…けど、頭悪いなりに必死に勉強して、就職だって頑張ったんだよ」
『東京で就職?難しいんじゃないのか?』
『そうよ、やりたい仕事があるわけじゃないならこっちでいいじゃない』
『お願い!!』
「親に反対されてでも、一緒にいたいって思ったんだよ…」
なのに
『…梨沙…』
『えへへ、びっくりした?こっちで就職決まったんだよっ。だから今度からこっちで…』
『つーかお前、マジで来たんだ?』
『…え…?』
「…なのに、『マジで来たんだ』だって」