相澤くんとの49日


私が驚いたような表情を浮かべると、お母さんは、クスリと微笑む。



「昔から、結構、詩音ちゃんのこと話すのよ、あの子」




「……」




お母さん、相澤くんには、幼稚園から好きな人がいるんです。




私と長谷部くんは、その人を探してるんです。




そう、つい言葉が出そうになるのをどうにか堪えた。




ただ、黙ってお母さんの話に耳を傾ける。





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