【完】ダンデライオン
なんか「忙しい」とか、もっともらしい言い訳された…。
でもそれ、ニンゲンがよく使う言い訳の一つだよ!
オオカミまでそんな言い訳を使うの!?
………でも、私は諦めなかった。
「ねーねー、良いじゃん!ちょっとくらいなら大丈夫でしょー?」
一生懸命、マグノアを説得したけど、彼はイエスと言ってはくれなかった。
そんな様子を見ていたおばあちゃんが、しびれを切らしたらしい。
「もう良いわ!たんぽぽちゃんは早く来なさい!」
「うわぁっ!」
おばあちゃんは突然、私の腕を掴んだ。
そして、かなりの力で私をおばあちゃんの部屋に強引に引き込んだ。
……何でおばあちゃんは、こんなに力が強いの…?
日頃何をしていたら、こんな強いパワーが出せるの…?
もう、それだけが疑問でたまらなかった。
呆然とする私を放置して、おばあちゃんはマグノアと挨拶をしていた。
「じゃあね、マグノア。…またヨロシク〜」
『フン、私を使うのも大概にしろよ。』
マグノアはそう言うと走り去り、おばあちゃんの部屋のドアは閉められた。