実は、彼女はご主人様でした。
第七章 ご主人様との関係は
「あ、桜雪の部屋…か…」



真人は自身の隣にいる桜雪の姿を見つめた。

目を閉じ、力なく横たわる姿は不安を煽る。

あれからどうなったのか、真人は桜雪の頭を抱え、自身のひざに寝かし、頭を撫でる。
触れる髪は柔らかく、目を閉じた表情も綺麗だった。



「桜雪…」



真人は名前を呟いた。
桜雪の体が、真人の声に反応する。



「ん…」



瞼が動き、ゆっくりと目を開く。
逸らすことのできない瞳を合わせ、真人は桜雪の反応を待った。



「真人…」

「………桜雪…?」

「あ、ここは私の部屋か…」

「……桜雪…」

「何だ?さっきから私の名前を呼んでるな…」

「……戻ってきたんだね」

「お前が望んだことだろう…だから仕方なく…っ!!」
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