実は、彼女はご主人様でした。
「それにまだ死んでもらっては困るからな。桜雪自身がそれを望んでいない」

「?」



更に気になる発言が飛び出す。

桜雪自身が望んでいない…今目の前にいる桜雪は何なのかと言うことにならないか。



「いいか、真人。今目の前にいる私は、確かに桜雪ではあるが、桜雪ではない」

「…と、言うと?」

「でも、本当の桜雪も戻ってくる可能性は少ないだろう…」



真人は桜雪の隣に移動すると、桜雪と向かい合い、真剣な眼差しで見つめた。

その視線を受け、桜雪は小さな溜め息を着く。



「桜雪、もう全部話してよ。そのために今日は呼んだんでしょ?」

「………」

「ねぇ、ちゃんと話して」

「分かった」



桜雪はお茶をもう一口飲みこむと、自身を落ち着かせるためか、小さく深呼吸をした。
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